ナチュラルに全俺が泣いた
こんなに雨に祟られた夏が
かつて、あっただろうか?
ほぼ一日中夕方みたいな空に
日付も曜日も麻痺している。
8月は
都内へ行くことが多かった。
4日に渋谷へ行く用事。
ひとりでブラブラ時間を潰そうと
人混みを彷徨っていた。
湿度マックスの渋谷の坂を
楽しそうな表情でただただ並ぶ
女性たちの長い列に遭遇した。
そうか・・4日・・
チャン・グンソクのショップの列だ。
ネットでみると、10時間並んでも
入店できなかったとある。
正直、どこか狂っているという思いが巡る。
お盆があって、お墓参りをして、
気のあった友人との宴をして、
そんな風に湿りすぎの夏は過ぎていく。
そんな頃、我が家に珍客が訪れた。
ベランダのドアに、へばりついたヤモリ。
5本の指をいっぱいに広げながら、無防備に腹をみせている。
与えられた環境のなかで淡々と生きているヤモリが、
かなり格好良く見える。
友人から借りた映画を一本観た。
2016年の作品。
フィンランドで偶然出会った男と女が、韓国でも再び出会い、
不倫の関係になっていってしまうというおはなし。
コン・ユとチョン・ドヨンという韓国では珍しいほど
ナチュラル志向の俳優の競演。
互いに障害のある子どもを持ち、
夫婦関係も共に冷え切っている。
そこに訪れた恋を魔が差すという表現を
使うひともいるかもしれない。
しかし、ある年代以上になると、
もう戻れない人生があり、
生きてきた時間と引き換えに新しい人生を歩む
根性もない。
しかし、この映画の女は、
愛する男なしの人生は耐えられないと
夫に男の存在を知らせ、離婚する。
が男は・・。
なにしろこの映画、ただただ白い。
北欧の閉ざされた雪のなかで、
時間が過ぎていく。
韓国映画で雪といえば、
「4月の雪」(ヨン様主演でしたね。)
あれと比べるのも失礼だが、
コン・ユとチョン・ドヨンがリアルに
男と女として成立しているのに驚いた。
コン・ユや~大人になったね。
何しろ、身体の関係に没頭しちゃうふたりは
妙に動物的で羨ましい限りだった。(オホホ)
この二人、会話の間がとても合っていて
心地よかった。
コン・ユ大好きの友人が貸してくれたDVD.
ありがとうございました。
コン・ユのポストイット、新大久保で買ったからね。笑
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